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天文観測と晴明公

京都大学が、岡山天文台に設置し2018年夏から観測をはじめる大型の望遠鏡の愛称が「せいめい」と決定しました。天文台の近くには、安倍晴明公が天文観測をしたといわれる阿部山もあり、地元ともゆかりの深い「せいめい」という愛称が選ばれたようです。

 

天文と晴明公といえば、花山帝の退位を天体の動きから察したという『大鏡』での記述が知られています。これは、孫の懐仁親王(のちの一条天皇)を即位させようという藤原兼家の陰謀により、19歳の花山帝が退位に追い込まれた政変。兼家の息子の道兼が花山帝と共に出家すると騙して、帝を深夜に御所から連れ出します。一行は花山寺(元慶寺)へ向かう途中、晴明公の屋敷の前を通りますが、屋敷の中では晴明公が天変を見て帝の譲位を察したそうです。

 

古代の中国には、この世の全てを支配しているのは「天」という考えがあり、天に異状があれば政変などの前兆とされました。

 

この考え方が伝わった日本でも、国の機関として天文の観測を行いました。それが、大宝律令や養老律令で定められた組織の一つ「中務省」に属した「陰陽寮」です。ここに働く人は、「国家公務員」として、天文、陰陽、暦法、漏刻をつかさどりました。

 

天文博士は天の異変を観測すると、過去の事例などを見た上で、それが意味するものを占い、密封して天皇に報告しました。これを天文密奏(天文奏)といいます。平安時代の公卿の日記『親信卿記』には、晴明公も星の接近を観測し天文密奏を行ったと書かれています。陰陽寮が政局の行方を占うという重要な役割を果たしていたことがわかります。

 

この夏観測を開始する「せいめい」は、口径3.8mの光学赤外線望遠鏡。その口径は東アジアでは最大の大きさだとか。およそ千年前、晴明公も見上げた空に、きっと新しい「生命」を見つけてくれるでしょう。期待が高まります!

公開日:平成30年4月27日

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