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芝居小屋の「新年」は11月から

今年、改修工事が終わった京都の南座では、3年ぶりとなる歌舞伎の顔見世興行が行われています。

 

例年、南座での顔見世興行は12月に行なわれることから、「師走の風物詩」としてテレビや新聞でも必ず紹介されるこの興行。休館からの再開となる記念すべき今年は、11月から2ヶ月に渡って行なわれるのです。

 

出演する役者の名前が書かれた看板・まねきが劇場正面に上がるのも顔見世興行ならではで、一年の締めくくりとなる12月にふさわしい華やかさですが、そもそも顔見世は「締めくくり」ではなく、「始まり」という位置づけの興行だったこと、ご存じですか?

 

これは江戸時代の芝居小屋が、出演する俳優と11月から翌年10月まで、一年間の専属契約を結んでいたことに由来します。そこで、11月に新しい俳優陣の顔ぶれをお披露目したのが「顔見世」で、11月は「芝居国の正月」ともいわれるそうです。

 

顔見世興行は、11月に東京の歌舞伎座、10月に名古屋の御園座でも行われますが、京都での顔見世興行は特に趣きがあるもの。これも、南座という劇場が歌舞伎の誕生とほぼ同じ、江戸時代初期に誕生した芝居小屋にルーツを持つからでしょうか。

 

南座の正面に掲げられるまねきは勘亭流といわれる太い文字が特徴です。太くすき間が無いように書くのは「大入りになるように」と、また、丸みを帯びたその書体には、舞台が無事円満に進むようにという願いも込められいるという、縁起のよい書体なのです。

 

今年は11月から2ヶ月に渡って顔見世興行が行われるため、まねきもいつもの年よりひと月早く上がっています。まねきが並ぶ光景を見上げながら、ひと足早い「正月」気分を味わってみませんか?

公開日:平成30年11月5日

注連飾りとは、新年に歳神様をお迎えするにあたり、邪気や魔が 入って来ないようにするいわば結界のようなものです。 注連飾りを丁重に神前にて祓い清め、祈祷を施します。数に限りがございますが、特設サイトにて11月1日より受付を開始。先着順にお頒けいたします。

正月用注連飾りについて