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鳴き声も姿も印象的な日本の国鳥・雉(きじ)

1月15日から19日の七十二候は、雄の雉が鳴き始める頃という「雉始雊(きじはじめてなく)」です。

 

飛ぶのが苦手で、もっぱら地上で生活することが多い雉は、河原や田畑、草むらなどに見ることができます。桃太郎に登場したり、和歌に歌われるなど、古から身近な存在だったことがうかがえます。平安時代から食用としても重用され、宮中では、炭火で焼いた雉肉を燗酒に入れた「雉酒」を祝い酒としてふるまう習慣もあったといいます。1947(昭和22)年には日本の鳥「国鳥」にも定められました。

 

春先に雄が鳴くのは繁殖期をむかえるため。大きな声で「ケーン」と鳴くのに加えて、両翼を胴に打ち付けて大きな音を出す「母衣打ち(ほろうち)」という動作を見せ、自分の縄張りをアピールします。

 

そんな春の雉を詠んでいるのが万葉集の「春の野にあさる雉(きぎし)の妻恋ひにおのがあたりを人にしれつつ」(大伴家持)。春の野で妻を恋しがって鳴く雉。鳴き声で自分の居場所を知られてしまう(猟師に捉えられてしまう)かもしれないのに…というもの。ちょっと切ない歌ですね。

 

さらに和歌以外にも、雉が由来になっている言葉があります。

 

不用意なひと言で自ら災いを招くことを意味する「雉も鳴かずば撃たれまい」は、周囲によく聞こえてしまうその鳴き声から生まれたもの。”お願いごとを素っ気なく断られた”という時に使われる「けんもほろろに」も、雉の鳴き声や羽音を意味する言葉。甲高くて金属的な鳴き声が”無慈悲に断る”ことを表現するのにうってつけだったのでしょう。さらに、見た目から誕生したのが「頭隠して尻隠さず」。草むらに頭を隠したものの尾は丸見えというちょっと滑稽なその姿は、ピンと張った尾を持つ雉の動作が元になっているそうです。

 

田んぼや河原など、雉が生息していそうなところに行けば、その鳴き声を聞くことができるかもしれません。雄の雉は、目の周りに赤い肉垂があり、頭部から胸にかけての青や緑が鮮やか。羽にも光沢があり、どこかエキゾチックな雰囲気も醸し出しています。春が近づいてきたら、印象的な鳴き声やその姿を探して、散策を楽しんでみてはいかがですか?

公開日:平成31年1月11日

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