GOGYO
─ 暦をひもとく、暮らしをひらく。 ─

人間の身近なところに生息してきた雀

七十二候「雀始巣(すずめはじめてすくう)」は春分の初候。2019年は3月21~25日にあたり、雀が巣作りを始める時期を意味します。

 

鳥類の中でも、雀はとても親しみやすい鳥だと感じる人も多いでしょう。その巣は私たちの身近なところにあります。たとえばベランダや軒下、屋根瓦の下などにあるちょっとした穴やすき間は、恰好の場所。雀は、自分の天敵である鷹や蛇は人間を襲わないということをわかった上で、人間のそばに棲み天敵から身を守っているのです。雀は本来警戒心の強い鳥なので、人間にもあまり近寄らないといわれていますから、とても賢いことがわかりますね。

 

さて、雀は古くから縁起がよいといわれ、特に羽の白い白雀は、めでたい鳥を意味する「瑞鳥」とされてきました。それゆえでしょうか、「竹と雀」は縁起のよいもの同士として日本画の画題や家紋のモチーフに見ることができます。しかし、身近な存在である一方、農家にとって雀は米を食い荒らす「害鳥」という存在でもあります。五穀豊穣の神様を祀る伏見稲荷大社の参道で「雀の焼き鳥」を名物にする店があるのは、“稲を食い荒らす雀の退治”に由来するのだそうです。

 

しかし、害鳥といわれてもなかなか憎めないのが雀。「チュンチュン」という賑やかな鳴き声が人間の話し声のように響くからでしょうか、街の中のいろいろなことをよく知っていて、噂話をしたり、話して回る人のことを「京雀」や「江戸雀」、また物事の裏側をよく知っている事情通を「楽屋雀」ともいいます。雀の鳴き声を思い出すと、確かに物知りで、おしゃべりに花を咲かせているようです。

 

近年は自然環境の変化なども影響してか、その生息数が減少しているといわれる雀。七十二候には、自然の移ろいを教えてくれる様々な生き物や植物が登場します。その営みは今後も損なわれることなく、私たちに季節を伝えて続けてほしいものです。

公開日:平成31年3月17日

「魔除け」「厄除け」の神社・晴明神社では、ご家族同様、ペットも毎日健康で過ごせるようにとの願いを持った皆さまの気持ちにお応えするべく、「ペットの健康祈願」を、通信制にて受け付けています。

ペットのご祈願について